Live USBと同等の環境構築方法(参考)

セミナー用に配布したLive USBと同等の環境を、Ubuntu 14.04 公式インストーラから作成する手順です。

環境のビルドに、合計500MB以上のダウンロードと1~2時間程度の時間がかかります。

セミナー用Live USBからインストールした場合には、この作業は必要ありません。

Ubuntuのインストール

[sudo] password for ????: の表示があった際はパスワードを入力

この操作後に ??? kB のディスク容量が解放/消費されます。 続行しますか? [Y/n] の表示があった際はYを入力

  1. Ubuntu 14.04 LTSのクリーンインストール (詳細な説明は省略します)
    ユーザ名を「username」に設定した場合、セミナーテキスト中で /home/ubuntu/... と記載されている部分を /home/username/... に読み替えて下さい。
  2. 以下のコマンドを端末中で実行して、Ubuntuのアップデートを適用
    $ sudo apt-get update
    $ sudo apt-get upgrade
  3. 以下のコマンドを端末中で実行して、ModemManagerを削除
    $ sudo apt-get purge modemmanager
    これは、ロボット・センサのUSBが接続されたときに、ModemManagerが起動していると1~2分間ほどモデムとしての通信試行処理が実行され、その間デバイスが利用できない問題があるためです。 そのため、削除、起動させない、または、USBデバイスをModemManagerのblacklistに追加する、といった処置が必要になります。
  4. Downloads、Documentsなどのフォルダが日本語になっているのを、英語に変更
    $ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
    表示されるダイアログで、「Don't ask me this again」をチェックし、「Update Names」をクリック

ROS indigoのセットアップ

参考: http://wiki.ros.org/ja/indigo/Installation/Ubuntu

  1. 以下のコマンドを端末中で実行して、パッケージをインストール
    $ sudo sh -c 'echo "deb http://packages.ros.org/ros/ubuntu trusty main" > /etc/apt/sources.list.d/ros-latest.list'
    $ wget http://packages.ros.org/ros.key -O - | sudo apt-key add -
    $ sudo apt-get update
    $ sudo apt-get install ros-indigo-desktop
  2. 以下のコマンドを端末中で実行して、ROSの初期設定
    $ sudo rosdep init
    $ rosdep update
    $ echo "source /opt/ros/indigo/setup.bash" >> ~/.bashrc
    $ source ~/.bashrc
  3. セミナー当日のネットワーク回線の都合、事前にros-indigo-navigationをインストール
    $ sudo apt-get install ros-indigo-navigation

ROS indigoのワークスペース作成

参考: http://wiki.ros.org/ja/ROS/Tutorials/InstallingandConfiguringROSEnvironment

  1. 以下のコマンドを端末中で実行
    $ mkdir -p ~/catkin_ws/src
    $ cd ~/catkin_ws/src
    $ catkin_init_workspace
    $ cd ~/catkin_ws/
    $ catkin_make
    $ echo "source ~/catkin_ws/devel/setup.bash" >> ~/.bashrc
    $ source ~/.bashrc

統合開発環境QtCreatorのインストール

セミナーでは、統合開発環境QtCreatorを使用しますが、Ubuntu 14.04で提供されているバージョンには日本語が正しく表示されない問題があるため、修正したバージョンをソースコードからインストールします。

  1. 以下のコマンドを同端末中で実行して、QtCreatorをビルド (環境によっては数十分かかります)
    $ cd ~/Downloads/
    $ git clone http://github.com/at-wat/qt-creator
    $ mkdir qt-creator-build
    $ cd qt-creator-build
    $ export QT_SELECT=4
    $ qmake –r ../qt-creator
    $ make -j
  2. 以下のコマンドを端末中で実行して、QtCreatorをインストール
    $ sudo make install INSTALL_ROOT=/usr
  3. 以下のコマンドを端末中で実行して、QtCreatorを起動
    $ qtcreator
  4. メニューの「ツール」「オプション」から、「ビルドと実行」を開き、「Default build directory」欄に「../../.qtcreator-build/%{CurrentProject:Name}-%{CurrentKit:FileSystemName}-%{CurrentBuild:Name}」を入力

ランチャーへのショートカット追加

  1. 左上のubuntuアイコンをクリックし、「term」と入力し、表示された「端末」を画面左端のランチャーにドラッグ&ドロップ
  2. 以下のコマンドを端末中で実行して、QtCreatorのショートカットを作成
    $ cd ~/.local/share/applications/
    $ wget https://at-wat.github.io/ROS-quick-start-up/files/qtcreator-home.desktop
    $ nautilus .
  3. 表示されるqtcreator-home.desktopを、画面左端のランチャーにドラッグ&ドロップ